第1月 月ノ神

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男2「!!」 嫌な予感は的中した。 屋上には人影が。 子供、のようだ。 子供が、屋上の手すりの上に腰かけていた。 月明かりに照らされ、 髪が美しく輝いている。 金色の長い髪だ。 その子供の側に、 金色の光輝くものがふわふわと近づいていった。 その光は子供の側で浮いていた。 2人の男は、ごくりと唾を飲み、 ドアを開け、ゆっくりと子供に近づいていく。 するとその子供が、 光に向かって話し始めた。 ?「そっかぁ…やっぱないか。」 少年の声だった。 ありがとう、と言うと、 小さな光はパッと消えた。 男1「き、君!何をしているんだい…?」 警備員の1人が、 思いきって声をかけた。 ?「!」 男2「もう夜中だから、早く帰りなさい。君は、最近よくここに来ているみたいだけど…」 ?「…もし、ここに居ちゃいけなかったんなら、謝るよ。でも、もう帰るからさ。ちょっと探し物してたんだ。」 子供は振り返ることもせず、 背後の男たちに言った。 男1「探し物…?」 ?「そう!」 すると少年は、 手すりの外へと下りた。 男1「お、おい、君!そっちは危ないぞ!」 ?「ここにもやっぱ、なかったよ。」 そしてギリギリの所まで行き、 少年は両手を横に広げ、 下へと落ちていった。 男2「あぁっ…!!」 警備員は、 急いで手すりを乗り越え、 下をのぞき込んだ。 男1「くそ、ここからじゃ見えない…」 2人は大慌てで階下へ下り、 外へと飛び出したが、 そこには少年の体も、 血の跡も、何も残っていなかった。
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