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「あのぉ…。」
ヴィクトリアは自分の事務所があるビルに入ろうとすると、女性に声を掛けられた。
「はい、なんでしょうか?」
ヴィクトリアは緩く微笑みながら、女性の返答を待つ。
「ウィルスさんの事務所ってこの中にあるんですか?」
女性はそう、ヴィクトリアに聞いた。
「えぇ、貴女の目の前にいるのがウィルスです。」
ヴィクトリアは笑って言う。ウィルスと言うのは勿論偽名だ。
すると、女性はやはり驚いた表情になる。
「そうなんですか?てっきり男の人かと…。」
その女性の一言を聞いて、ヴィクトリアは心の中でそっと溜め息をつく。
(やっぱり、この偽名だと男と間違えられるのかしら)
最近変えたこの偽名はどうやら男に間違われるらしあ。
「残念ながら、見ての通りです。
私に話があるから、ここへ来たのでしょ?Ms.。とりあえずお話は中で致しましょう。」
ヴィクトリアがそう言ってビルの中に入ると、女性も着いてきた。
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