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ふと 下をみると
少女が座っていた
ルーピン・カナスの すぐ下で
―ボクは上!キミのすぐ近く!
ボクを見て!―
彼の肩についていた
綿ぼうしが
風に吹かれて
ひらひらふわり
少女に落ちた
少女は彼を見上げて 言った
『マークはもういない いつも一緒に寝ていたの
いつも一緒にお話したの
あったかくておっきぃの
でも もういない
ベッドが冷たくて 寝れないの』
少女は
白いネグリジェだった
少女の瞳は
海みたいに波立った
少女は泣いた
しずかな広場で
少女は泣いた
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