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初めて見たのは…曖昧だが、確か3歳の頃。
家族と阿蘇へ遊びに行った時の事だった。
その日は自衛隊の飛行ショーが開催されていて、道は渋滞していて、中々動かなかった。
ふっと、道路脇の線路に目をやると、綺麗な着物を着た女性が立っていた。
…泣きながら…。
姿は生きている人間と同じ。
ただ、直感で、この人はこの世の…現を生きる人ではないとわかった。
何故泣いているんだろう…?
そう思った時、「声」が聞こえた。
私は此所で大切な者を失なった。
私の大切なやや(子供)…
かえして…カエシテ…
どうやら、彼女はこの場所で、生後間もない子供を奪われたらしい。
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