学校

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とりあえず中に入って行く。 すると 「…ん?喧嘩か?」 「まったく…朝から面倒が多い日…」 あたしはスルーしようと横を通り抜けようとした。 …が。 ある一言に反応しちゃったんだ。 「自然界のヤツが、でけえ面してんじゃねえぞ!無駄に耳尖らせやがってよ!」 あたしは思わず… 「悪かったね、耳尖っててさ。」 「あ?なんだてめえ?女がでしゃばるんじゃねぇよ。」 「あ~、はいはい。戯れ言はいいから。」 あたしは右手に魔力を集中させた。 「んなっ!?お、おい、冗談だよな?」 「地獄の閻魔にでも言うんだね。はい、さようなら。」 「どっしぇぇぇぇ…」 駆除完了。 「ミナト…お前相変わらず無茶するよな…💧」 「エルフを馬鹿にしたらこうなるって見せしめにもなったでしょ。結果オーライ。」 「ははは…💧で、どうするんだ、この状況…」 気付けば辺りは野次馬の嵐。 突然の魔法に罵声を浴びせられるかと思いきや… 「すごーい!!」 「ブラヴォー!!」 拍手喝采。 「「…💧」」 二人して唖然… 「ま、まあ本当に結果オーライみたいだな…💧」 「…面倒なことしたなぁ…💧」 っと、こんなことに時間を取ってる場合じゃない。 「立てる…?」 「う、うん…ありがとう。…あれ?あなた…見かけない顔だけど…」 「…一応転校生。」 「転校生なんだ…じゃあ私が友達一号かな?」 「…えっ?」 「あっ…いきなりはなかったかな…」 「あ、いや…別に。」 「本当?良かったー!私、アイリ・ウィンストン。エルフだよっ!」 「あたしはミ…いや、天宮美奈都。…人間。」 「人間なのに魔法使えるんだ?凄いねー!」 「べ、別に大したことじゃないから…」 「ううん、凄いよっ!」 「…あ、ありがとう。」 「うふふっ。じゃあまたね、美奈都ちゃん。助けてくれてありがとー!」 「べ、別にあなたの為じゃないんだから…って、いないや。」 「良かったな、ミナト。早速友達出来たじゃないか。」 「……………」 あたしは無言で歩き出した。 友達…まあ悪いものじゃないなって思いながら。
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