7人が本棚に入れています
本棚に追加
とりあえず中に入って行く。
すると
「…ん?喧嘩か?」
「まったく…朝から面倒が多い日…」
あたしはスルーしようと横を通り抜けようとした。
…が。
ある一言に反応しちゃったんだ。
「自然界のヤツが、でけえ面してんじゃねえぞ!無駄に耳尖らせやがってよ!」
あたしは思わず…
「悪かったね、耳尖っててさ。」
「あ?なんだてめえ?女がでしゃばるんじゃねぇよ。」
「あ~、はいはい。戯れ言はいいから。」
あたしは右手に魔力を集中させた。
「んなっ!?お、おい、冗談だよな?」
「地獄の閻魔にでも言うんだね。はい、さようなら。」
「どっしぇぇぇぇ…」
駆除完了。
「ミナト…お前相変わらず無茶するよな…💧」
「エルフを馬鹿にしたらこうなるって見せしめにもなったでしょ。結果オーライ。」
「ははは…💧で、どうするんだ、この状況…」
気付けば辺りは野次馬の嵐。
突然の魔法に罵声を浴びせられるかと思いきや…
「すごーい!!」
「ブラヴォー!!」
拍手喝采。
「「…💧」」
二人して唖然…
「ま、まあ本当に結果オーライみたいだな…💧」
「…面倒なことしたなぁ…💧」
っと、こんなことに時間を取ってる場合じゃない。
「立てる…?」
「う、うん…ありがとう。…あれ?あなた…見かけない顔だけど…」
「…一応転校生。」
「転校生なんだ…じゃあ私が友達一号かな?」
「…えっ?」
「あっ…いきなりはなかったかな…」
「あ、いや…別に。」
「本当?良かったー!私、アイリ・ウィンストン。エルフだよっ!」
「あたしはミ…いや、天宮美奈都。…人間。」
「人間なのに魔法使えるんだ?凄いねー!」
「べ、別に大したことじゃないから…」
「ううん、凄いよっ!」
「…あ、ありがとう。」
「うふふっ。じゃあまたね、美奈都ちゃん。助けてくれてありがとー!」
「べ、別にあなたの為じゃないんだから…って、いないや。」
「良かったな、ミナト。早速友達出来たじゃないか。」
「……………」
あたしは無言で歩き出した。
友達…まあ悪いものじゃないなって思いながら。
最初のコメントを投稿しよう!