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「じゃあ自己紹介から」
「「あ~っ!!」」
先生がいいかけたその時、大きい声がそれを遮った。
しかも、一つじゃない。
「登校前の!」
「昇降口の!」
「…あはは…なんて偶然…💧」
「あらあら、知ってる子が二人もいるのね✨」
「…まあ一人は知り合いですけど。」
「ふうん…じゃあやっぱり改めてっていうのも含めて、自己紹介しましょ✨」
…結局それかい💧
あたしはがくっとうなだれた。
そして自己紹介。
「天宮美奈都です。種族は人間。しばらくの間、よろしく。」
こんな無愛想な挨拶なのに、やたら騒ぎ立てられた。
「はい、よく出来ました。じゃ、次はみんなの番ね✨窓側からお願い~✨」
窓側…一番最初は朝ぶつかった人だ。
「俺は神田瞭!種族は人間だ。よろしくな!…あ、あと、朝はごめん。」
「いいよ別に。…よろしく。」
「はい、じゃあ次の人~✨」
「アユナ・ゴルドーです。種族は冥魔。よろしくね🎵」
「…よろしく。」
「はい、次の人~✨」
と、こんな流れが延々と続いた。
一応名前は聞いてたけど、半分以上は流してた。
…しかし、何故かある一人に目が止まった。
「次の人、お願い✨」
「ラルド・ヴェルーシュです。種族は…神光族。…あなたに逢えて、光栄だ。よろしくお願いいたしますよ。」
その人はまるであたしを知ってるかのような口振りだった。
「よろしく、ラルド君。」
こういう手合いには注意した方がいい
あたしの本能がそう言っていた。
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