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かちゃん
眼鏡が落ちる音が病院の廊下に木霊する。
「…気が済んだか」
浩一の声はどこか寂しげだった。
「彼女に詫びたいと思うなら犯人を逮捕するんだな」
浩一は眼鏡を拾うと竜司の肩をポンと叩いた。
「もっと僕達を頼れ。僕らは仲間なんだから」
「コウ…」
竜司は浩一の顔を見た。無言で頷く浩一。
「よし!気を取り直して捜査開始だ。絶対に犯人を捕まえるぞ。これは木下由佳のためじゃない。俺達PIDのための戦いなんだ」
『おう❗』
少年達はICUを後にした。彼ら一人一人にはそれぞれの戦う理由が存在し、彼らは独自の方法で決意を表した。
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