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健司達は由佳のマンションにいた。
「…分かりました」
健司は携帯を切るとソファに寝そべってマンガ雑誌を読んでいた竜司に武からの電話の内容を伝えた。
「おもしれぇ!」
竜司は雑誌を放り出して目を輝かせた。
「パロキネシスか。どんな奴だろうと俺がぶちのめしてやるぜ」
洗面所のドアが開いて風呂上がりの美優と由佳が現れた。由佳が大学で小学校の教員を目指していたからだろうか、由佳は美優とすぐに打ち解け、美優もすぐに由佳に懐いた。
「あなた達も良かったらお風呂入ってね」
由佳は冷蔵庫からオレンジジュースの缶を二つ出すと一つを美優に手渡しもう一つに口をつけた。
「今夜はピザを頼みましょうか」
「わ~い」
「別に気を使わなくても…」
「いいじゃねぇか…じゃあ、先にひとっぷろ浴びてくるわ」
竜司は洗面所に消えた。
美優と由佳は宅配ピザのメニューを見て楽しそうに笑っている。
「ま…いいか」
健司は竜司の放り出したマンガ雑誌を手に取った。
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