二章 初日、目覚めた後

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僕は目を凝らして周りを見る。 「可愛い顔してるのね」 そして僕はようやくその人を見つけた。 僕の隣の部屋の窓から同じように、手すりに寄りかかっている女性。 「あ、は、は、はじめまして」 いつもより輪をかけるように数段とテンパっている僕。 それはその人のルックスにあった。 301の梓さんも可愛かったが、この人はまた違った美しさを纏っていた。 可愛いより綺麗と言った方が正しいのだろう。 長い黒髪と綺麗な黒い瞳。顔はまるでモデルのような整いすぎるほど整った顔。テレビに出ていてもおかしくないほどである。 そんな女性が今僕の目の前にいるのだ。緊張しないわけがない。 「堅苦しいわね…お隣さんじゃない…仲良くしましょ」 その女性は随分落ち着いた口調で僕をなだめる。 (会話してるよ僕!やばいよ!) 心臓の音が聞こえてきそうな程高鳴っているのがわかる。
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