二章 初日、目覚めた後

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どこの大学なんだろう。まさか、僕と同じ大学なのだろうか。 と言うか彼氏はいるのだろうか。彼氏がいなければ、それだけで随分僕のモチベーションが変わってくる。 バサバサ… 扉一枚向こうから音が聞こえる。 どうやら着替えている音らしい。 (なんか…無防備過ぎじゃないか…?) これはまさか、誘っているのか!? 女性の家に男を招き入れ、そして扉一枚向こうで着替えをしているこの状況。 どう考えても誘っているようにしか思えない。 僕だって正常男性だ。このまま黙ってこの状況を見過ごしていいのだろうか。 いや、良くない。男としてきっとそれは良くない。 ここは高鳴るこの鼓動と、ブレインに任せるようにこの厚い扉を開くべきだろう。 だがもし、もしも僕の勘違いだったらどうする。開いた瞬間に僕は変態のレッテルを貼られて、大学生活を送らなければならなくなる。
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