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僕は仕方なく布団から這い出た。
眠たい瞼を擦りながら、部屋の唯一の扉の前に立つ。
「はい」
だけど僕の視界に映るものはなかった。
「あれ?誰もいないじゃん」
「おい」
「まったくイタズラも程々にしてくれよ」
「おいコラ」
「さて、学校は明日だしもう一眠りするかな」
ドゴッ
「ぐぅっ!」
腹に痛みが走る。何故だ…透明人間に攻撃されてる気分だ。
「透明人間なんて卑怯だぞ!姿を見せい!」
「あんた…わざとやってるだろ」
どこからともなく声が聞こえる。
攻撃された腹を抱えると、視界が下の方へ移った。
「あ、いた」
「さっきからずっといるわボケ!」
そこにはちっちゃいが、やたらに口調の悪い女の子がいた。
確か梓さんと一美さん以外のもう一人の女だ。でも僕はお子ちゃまには興味ない。
「どうしたのかな?迷子かな?」
「そんなことあるか!!」
ドゴッ
「うぅっ!暴力反対!」
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