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「まったくムカツク野郎だね」
「そうでもない。普段はいい人だ」
僕はその女の子に腕を掴まれる。そして僕を引っ張って連れてゆく。
ここの住人はみんなこんなに強引なのか?
やはり地方はひと味違う。僕の住んでいた街とは全然違うぜ。
僕は引きずられるように女の子に連れていかれた。
「………」
「あんたは二階の部屋をやるんだよ!」
「………」
「返事は?」
「………」
「今さらなんか文句でも?」
「……いや…」
「なら早く行け。二階に京介がいるから」
僕は掃除機を持っていた。しかもすごくでかい奴だ。
そういや昨日、そんな契約をさせられたんだった。
ここに住ませてもらう代わりに、ここの労働を手伝うと。
「はぁ…」
不意にため息が漏れた。あのちびっ子の生意気さ加減と、この理不尽な労働に朝から疲れたからだ。
「ってか京介って誰だよ」
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