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別にそこの家の作りが古いからと言う訳じゃない。
別に可愛い子が住んでいるからと言う訳じゃない。
何かがおかしい。
なんだろう。何がおかしいんだろう。
「これから小春荘の一員だね」
あぁそうか。そう言う事か。
理解した。ようやく謎はすべて解けた。
「これから一緒に仕事してもらう仲間ですよ。仲良くしてくださいね」
「はぁーい」
これだよ。違和感の原因。
「どうも…葉山秀樹です…よろしくお願いします」
目の前には四人の男女。
僕は寮に来たはずだ。確かに寮で華やかな学生生活を送る予定だった。
が、しかし僕は妙な旅館に来てしまった。
確かに下宿は可能、家賃は光熱費を含めて福沢さん一枚。
だけど、働かされるなんて聞いてない。
「どうりで安いわけだ」
小声で小さく呟くが、時すでに遅しである。
やはり、うまい話には裏がある。
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