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豪と葉苗はこれからどうするか話し合う事にした。
「とりあえず、私はこの村の外に出て助けを呼びに行くわ。もちろん、貴方にも来てもらいます。」
と、葉苗がぐっと乗り出して言う。
それに対して豪は反対だった。
「なんだって!?そんな事はできない。私の娘は何処かにいるんだぞ!こんな危険な所に一人で…。私はなにがなんでも娘を探しに行く!」
葉苗は頭を抱え、ため息を吐いた。
実は、この話し合いはかれこれ一時間続いていた。
葉苗が「ダメ」と言っても豪は聞かない。これも、娘を思うからこそであった。
「はぁ~、判りました。本来は、いいえ、絶対やってはいけないんだけど…」
と、言いながら葉苗は立ち上がり、一番その部屋で大きなデスクに向かい何かを取り出した。
遂に折れたか……。
「ついてきてください。」
どういう事か判らないまま、豪はついていった。
葉苗ついて部屋を出てある一室に入る。
「確か、この辺りにあった。」
葉苗はその部屋にあるロッカーの鍵を開けた。
「貴方には拳銃を所持してもらいます。」
と、葉苗は豪に言い放った。
「な、なんだって!?」
と、豪は叫んだ。
「そんなに驚かなくても…。とにかく、一人で行動するにしても武器は要るでしょう。」
と葉苗は言った。
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