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その後、豪と葉苗はさっきの部屋に戻った。
「それじゃあ、今後の動きを説明します。」
と、葉苗は「閑静の丘」の地図を広げて言った。
「まず、最終的な集合場所はココ。警察署にします。いいですね。」
と、葉苗が確認をとる。
「ああ、判った。」
と、豪がうなずく。
「あ、あとこれも持って行ってください。」
と、葉苗はバックを豪に渡した。
「これって、『非常持ち出し袋』じゃないのか?どうして…」
と、豪が首をひねると、
「その中には懐中電灯やラジオ、非常食に救急道具も入ってるわ。それがあれば心強いと思われます。」
と、葉苗が言った。
少し、心配そうこちらを見ながら…
「ありがとう。大丈夫。生きて娘と帰ってきます。」
それを聞くと葉苗は、
「そうですね。私も最善を尽くします。必ず応援を連れてきます。」
そう言うと、葉苗は手を差し出した。
豪はそれをグッと握り、固い握手をかわした。
そして、二人は警察署の入り口へと向かった。
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