―魔封師覚醒―

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「母御は頭領を産むとすぐに亡くなり、親父殿は信心深い仏師でしたが、観音堂にて心の臓の病にて」 「…。気の毒なことだな。」 「運命(さだめ)ゆえに。」 モノたちは静かに頭を下げ、ふっと姿を消した。 「……」 すでに宵闇広がる家には、姿形(なり)は童子だが、モノたちに「頭領」と呼ばれた男がじっと虚空を見つめるだけであった。 序章―了―
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