母の思い出

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私は五歳の頃から 理由あって母とは会って無い 母の顔も憶えていない 名前さえ知らない 思い出もほとんど無い そんな儚い記憶 母と一緒に風呂に入った 僕は聞いた どうしてお母さんには、チンチンが無いの? 母は戸惑った様に答えた あのね、無いんじゃないの うーんと小さいのが付いているのよ 幼い僕はそうなんだと思った。 時は流れ思春期 母は嘘付きなんだと恨んだ さらに時は流れ 母は嘘を言ってなかったと気が付いた もし、まだ生きていたら 正直者の母に謝りたい 40年も誤解していたよ 僕は思わず涙をこぼした
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