素直になれない

優しい気持ち

『わりぃ、そんなに怒んなや～
俺の言い方が悪かったって』

必死でたっくんが
瑠威に謝ってる
あたしは
ﾊﾗﾊﾗしながら見ていた

『紗紀…ちょっといい？』

小声で桜は言って
あたしは
桜に連れられて
トイレに来た

『どーするの？
このままじゃ～瑠威も颯人も…』

『わかってるよ
わかってるんだけど…』

これ以上は
胸がつっかえて
言えなかった

『瑠威は気付いているよ…
紗紀の気持ち
颯人にも待たせちゃ
悪いんじゃない？』

『……うん』