天然パーマの田中くん

ｾﾘﾌの前にｷｬﾗ名を書けばそりゃあ楽ですよ

田中の母『田中～、早く起きなさい』

下の階の廊下から母の声がする。

田中『起きてるよー。ったく……いい加減息子を名字で呼ぶのやめてくんねーかな』

田中は豪勢な低反発ﾏｯﾄﾚｽのﾍﾞｯﾄﾞから床へ降りた。

枕元にはお気に入りのPSP、DS、ｹｰﾀｲ、知恵の輪、ｽﾍﾟｱﾎﾟｹｯﾄが置いてある。

田中『ちょっと待て、最後おかしいだろ。だいたい、ｽﾍﾟｱﾎﾟｹｯﾄは枕の下だ』

ﾅﾚｰﾀｰに逆らうとは、いい度胸をしている。というか、詳しすぎてｷﾓい。

田中『くっ……まあいいか。さっさと朝飯食おう』

田中は部屋のﾄﾞｱを開けた。

ガチャ…

田中の父『よう中田。風呂空いたぞ、早く入って寝なさい。父さんはもう寝るよ。ｼｰﾕｰﾈｸｽﾄｳｨｰｸ』

バタン…

父は自室に入っていった。

田中『…………中田……？』

どうやらﾂｯｺﾐどころが多すぎたようだ。

田中は気にせず一階に降りた。

田中『おはよう。朝飯なに？』

田中の母『とりあえず目玉焼きは作ってあるんだけど……なにか他に食べたいものある？』

田中『う～ん……ご飯が食べたい』

田中の母『無理な相談ね。もうﾊﾟﾝが焼けたわ』

田中『ちぇっ……じゃあｻﾗﾀﾞでいいや』

田中の母『じゃあ、ﾎﾟﾃﾄｻﾗﾀﾞとｼﾞｬｶﾞﾀﾗｲﾓｻﾗﾀﾞのどっちがいい？』

田中『どっちも同じじゃん！ つかｼﾞｬｶﾞﾀﾗｲﾓってあんま言わねえだろ！』

田中は朝食を済ませた。

ちなみに、ｼﾞｬｶﾞｲﾓは元々ｼﾞｬｶﾙﾀから日本に来たもので、正しくはｼﾞｬｶﾞﾀﾗｲﾓという…と思う。