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田中『いって~。なにもぶたなくてもいいだろ……警部のやろー』
田中は再びハーンズを探しに、公園の外れに来ていた。
田中『どーこ行ったんだろうなハーンズさん……』
『お~い……』
どこからか声が聞こえる。
田中(ん? 呼ばれた?)
ゴレラ『お~い もじゃの助~』
田中(なんだ、俺じゃないのか。……ん? 待てよこの声……)
ゴレラ『無視すんなよもじゃの助この野郎』
田中『……お前か……』
田中は寝起きのように不機嫌な顔をした。
ゴレラ『なんだ、どうした? ヘタレで泣き虫の田中ちゃん』
田中『……もじゃの助ってなんだ……?』
まるで自分に問いかけているような言い方だった。
ゴレラ『うお~! すげえ、ドラマで見たまんまだ! 「KEEP OUT」……ケープオウトか。ヒョウ!』
田中『ここでシカトきましたか。言いたいこと言っといてシカトときたもんだすったもんだかコラァ!!』
ゴレラ『……大丈夫か? いい美容室紹介してやるよ』
田中『そうじゃねえだろ! ったく何しに来た?』
ゴレラ『お前がいきなり走り出すからよ~……あれ?』
ゴレラは眼を丸くした。
田中『どうかしたのか?』
ゴレラ『おかしいな~……俺が通りかかったときは確かにここに人が倒れてたんだが……血がどこにもねえな』
田中『……なんだって?』
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