日常 ~ Daily ~

13/30
前へ
/716ページ
次へ
  「熱っ」  足元に熱を感じて見てみると、手にした煙草から灰が落ちてスリッパから出た足に直撃していた。手元を見ると、話しているうちに煙草がかなり短くなっている。 「うわっ、もったいない」  この容姿、印象が悪くなるからと煙草は1日1本までにしている。自主規制というやつだ。  短くなった煙草をくわえて、再び窓から外を眺める。  煙が舞い上がり、まだ青い空に溶けて消える。景色が鮮やかさを失い始め、色に陰りが見え始める。  そろそろ夕暮れが始まるだろう。  
/716ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1915人が本棚に入れています
本棚に追加