動き出した運命

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「 全ての重役の給料の 10%カット。更に社員の給料5%カット。全ては松平常務に掛かっています。松平常務は、我が社の最後の砦です。頼りにしていますよ」 松平常務は涙を流して言葉をしぼり出した。「有り難きお言葉を頂戴致しました。勿体無うございます。」 その言葉を聞いて、晴彦はいきなり笑いだした。 「俺達時代劇してるみたいですね。ハハハ」すると鋭い目をして静かに言った。 「俺は本当に昔の武士の様な事をやるかも知れません」 それを聞いて驚きもせず松平常務が言った。「その言葉を3年間も待ちました。すでに計画も進んでいます。全ては、長尾社長次第です。」 その言葉を聞いて今度は晴彦が涙した 「今日は仕事が早く終わるので、一緒に酒でも飲みますか。後、是非松平常務の息子さんも連れて来てくださいね」 常務は、何故自分の息子が、一緒に呼ばれたのか解らずにいたが深く考え無かった。 「はい。では終業時間にまた社長室に来ます失礼いたしました」
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