動き出した運命

3/3
前へ
/69ページ
次へ
終業時間になり。松平常務がやって来た 「失礼します」 「はい。今日もお仕事ご苦労様でした。」 お互いもう既にいつもの状態だった。二人は年齢こそ違うがお互いが自分にとって最高のパートナーという自覚があった。 ただ、晴彦が残念だったのが。自分と歳が、離れ過ぎている事だ。もしも、同年代で一生パートナーでいられて友達だったらとよく思ったものだ。 「今日飲むのは、家の近くの花月で飲みましょう。そのまま、家で二次会、そのまま泊まって行ってください」 いくら明日が、休みだからと言っても、そこまで乗り気なので断れないと思い。恐縮ながらも松平常務は返事をした 「社長は、おモテになるのに貴重な休日を私達のために使って大丈夫ですか?私どもは、タクシーで帰ります」 晴彦は、にこやかに返事をした。 「大丈夫ですよ。今はタクシー代も勿体無いし家に泊まってください。これは社長命令だ!なんちゃってハハ」 「ハハハ!社長命令なので、逆らえませんねこれはやられた」 晴彦が、立ち上がって松平常務の肩に手を乗せて言った。 「同志の部屋に来るのにスーツは無しですよ枕投げが待ってますからハハ!」 常務が、笑いを堪えて言った。 「私は枕投げは学生時代以来していないので楽しみです」 晴彦は、優しい声で、言った 「怪我をさせない程度にお相手します。改革の成果は枕投げ合戦終了時に、お聞かせください。聞かなくても解りますがね。」 この時すでに改革は成功していた。何故ならば、既に、この計画は完成済みだったのだ。晴彦を救う計画を社員達が、一眼となり知恵を出して完成した計画なのだ。 晴彦は、けして一人でわ無かったのだ。 会社の80%は、既に晴彦が決意をし、立ち上がるのを待っていたのだ。晴彦の運命のパズルがまた一つ組み合わさった瞬間だった。
/69ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30人が本棚に入れています
本棚に追加