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《革命の最中
欲得に走る貴族の意志を
纏(マト)め上げた若き伯爵
亡くした友を悼(イタ)みながら
その遺志を継ぎ
次代へと繋(ツナ)ぐ
彼の胸に煌めく光
それは憧憬と夢
亡くした命の
柔らかく眩い光の様に
美しくも儚く、朽ちやすい
激動の時代の中で
変わらぬものがあるものか
彼が手にしたのは
虚ろな闇、歪んだ心》
この手を血に染め
知るものは
黒き陶酔
赤き衝動
白き罪悪
暗き海に沈んだ
太陽を恋い
彷徨える闇の中
喪失の名の檻
失って悲しみ
奪うことで気付く
それは
覆(クツガエ)る事無き
死の定め
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