『輝ける国』

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王位はすでに 傀儡(カイライ)の箱 聖職者は 遊興・享楽望みのままに 貴族は怠惰 腐臭に気付けど 目を瞑(ツム)り 若き有志 志(ココロザシ)が空回る   青年達は剣を手に 守るためにと 謳(ウタ)い続ける 国を 自由を 大切な者を この戦乱の果てに 輝ける未来を求めて   そして始まる 内乱は残酷 美しき街を瓦礫に変えて 青年達を巻き込んでいく   すでに賽は 投げられた     《後の世に  革命の動乱に散った青年達を  聖人とする  復権活動が行われた  歴史に呑まれ、後の世において  上塗りされる脚色と美化の  『聖人伝記物語(レゲンダ)』  けれど真実は  運命の女神の導きのまま  巡り続ける  11聖人の命の歯車は  女神の腕に抱かれて  運命の輪を回し続ける》
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