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「ねぇ? ジロー…? リトってばなんであんなにイライラしてたのかしら…?」
居間でソファーに寝転んで一部始終を見ていたロビンが首を傾げながら尋ねた。
「イライラ…? 普通じゃなかったっけぇ~?」
するとロビンは呆れたようにオイラを睨むと
「ジロー…長い間リトと一緒に居るのにそんな事もわかんないの??」
「え~…わかった! 更年期障が…」
バキッ!!
刹那!! 言い終わるのよりも先にロビンの蹴りが飛んで来た。
「冗談は生まれてきた事だけにしてよ!!」
「げふっ! …えっ!? オイラ、冗談で生まれてきたの??」
「とにかく…私達はリトを守るためにいるんだから…ちゃんと気を抜かないようにしなきゃ!」
「へいへい~」
「でもよ~ロビン?」
オイラはロビンの乗っているソファーにひょいと軽やかに飛び乗る。
「最近奴ら行動を見せねぇじゃん?? なんか張り合いねぇよ!」
「もう! 顔だけじゃなくて目も節穴なの?!」
節穴な顔ってどんなんだよぅ…。
「リトには僅かに奴らの匂いが付いてたわ…どこかで接触したのかも」
「へぇ~」
オイラはほじほじと鼻くそをほじりながら聞く。
バキッ!!
んぎゃぁ~血が~鼻血がぁぁあ゛!
「うるさい」
そりゃねえぜ姉ちゃん…。
「何でリトに付いて行かなかったのよ!?」
「だって葵が行くって言うから~今朝のトラウマが~」
「そんな事言ってるとイクリちゃん[母]に言いつけるから」
「24時間リトを見張っているであります!!」
オイラは気を付けの体勢を取り、敬礼をしながら素早く答える。
もし母ちゃんが来たら…こ、殺される!!
あまりの恐怖にオイラはガタガタ震えた。
「じゃあさっさとリトの所へ行く!!」
「はい~!!」
すたこらさっさとオイラはリトの部屋に行ったのさ。
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