朝はモーニン

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「おい!! 朝だぞ!! リト!? 起きろ!! モーニングだ!! 学校遅れるだろ!?」 突然部屋を木霊するそんな耳障りな声で目を覚ました。 「今何時? ジロー??」 寝ぼけ眼を手で擦りながら部屋を見渡す。 最初にテレビやMDコンポが目につき、壁には好きなバンドのポスターが貼ってあり、そして奥にはクローゼットもある。 いわゆる普通の男の子の部屋だ。 青いカーテンの隙間から柔らかな朝を告げる日差しが差し込んでいた。 「もう10時だぞ!! 完璧に遅刻だな~」 ジローは肉球が付いている毛むくじゃらの前脚を口元に当てながらニヤニヤと笑っている。 「えっ!?」 その言葉を聞き青ざめながら慌てて布団をはいだ。 「嘘だろ!!?」 やべ…うちの学校遅刻厳しいんだよな…。 「ああ。もちろん嘘だ」 ドガッ! 「ギャ~!! いきなり殴るなYO!! 動物虐待だYO!!」 朝からうるせぇ…。 「でももうすぐ9時だぜ~」 朝、ベッドに登り、俺を起こしてくれたのは黒一色の身体に赤い首輪を付けたジローという猫だ。 猫……? そう思うだろ?? ちなみにジローは化け猫でも何でもない。 ただ普通の猫とは、少し違うがな。 異常なのはジローじゃない…。 声が聞こえる俺の方なんだ。
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