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〈どこにいるかわかんないから、ライトとクラクションのほうに走っておいで〉《わかったぁ~☆ありがトン》
~なんだこいつら~
僕の心配に反したレスの明るさに溜息をつきながら、クラクションを何度も鳴らした。
キャーキャー言いながら走って来る二人を前方に発見し、車を近づけた。
浴衣を着た二人が後部ドアを開けた。
「シート、濡れるよ……いいの?」
『いいから早く乗れ!』
「助かった~ありがとう」『おめぇら、いいかげんにせぇよ!』
それまでになかった怒りが瞬間にこみ上げた。
「ごめ~ん、マジでありえないから~」
「普通にありえないよね」『ありえないのは、おめぇらだって!』
二人を事務所に連れてきて、シャワーを浴びさせた。僕はバスタオルと、キャンペーン用に揃えてあった
白いショーツを差し出した。
「ここってどこ?おじさんの家?」
白いショーツ2枚を握りしめ、不思議そうな表情で僕を見上げた。
『普通、女用の新品パンツなんて、持ってないよね』笑
「うん……なんで?」
『ここさぁ、デリヘルの事務所なんだよ』笑
「マジ?」
「ありえなくね?」
『なんにもしないって、マジだよ』笑
「だってデリヘルやってる人なんでしょ?」
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