存在イレイザー4⃣

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翌日、大阪の天気は曇り。 雨は降らないそうだ。 降水確率10%。 風も殆どない。 だけど、秋になったとはいえ、まだまだ日中は夏の名残のような日差しと暑さだ。 場所は大阪市天王寺区。 天王寺はその昔、聖徳太子の創建した日本最古の官寺である四天王寺によって名を知られる一帯。 そこを管轄する天王寺警察署に来たSTARSメンバー。 会議室で、死亡者の司法解剖結果のカルテと遺品リストを確認する。 茜「ひゃ~っ……これは大変そうだよ?」 茜がそういうのも無理はなかった。 会議室の机の上に置かれていたのは、大阪連続謎死事件の死亡者7人の遺品や司法解剖結果カルテ、それに氏名、住所等の個人情報が並べられていた。 その量は膨大な数だ。 俺だったら目眩がして捜査なんて不可能だ。 翠「予想より多いな」 玲「……難題」 蒼「大変っすねこれ…」 皆、一様に溜息をつく。 見ていた剱が仕方ないといった表情でメンバーに語りかける。 剱「これも仕事だ。何か手掛かりになるはずだ。ちょっとでも共通する部分があれば捜査する。分かった?」 メンバーは力無く頷いただけだった。 やる気が削がれるって事はあんた達にもあるだろ? 俺にもそれは該当する。 まぁ俺の場合は言葉に詰まると進行のやる気が削がれるんだが。今まさにその時なんだ。 Help Me!! 迷える進行役に合いの手を……。
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