カーニバル

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喩え其れを禁忌と知れども愛情の延長の果てとして貴方と成りたい貴方を流れる血に成りたい若しくは私を貴方の血が流れてくれるならば私にとって此れ以上の至福は無い   時折思い出したかの様に此のおぞましい造形をした臓器が貴方を喰らって自らに取り入れてくれるなら孤独や死の類に関する恐怖も畏怖も一切無い   唯恋しく愛しく狂おしい存在と同化出来たなら此の澱んだ魂の往く先も澄み切った麗しい世界となってくれそうでならないその過ぎたる愛情は時として殺意や憎しみとされる感情と紛う程   滴る血と溢れる感情と漲る同化願望が止まらないの後生だから此の手を掴んで私に触れて私を喰らって此の犬畜生を糧にして   何なら同時に朽ち果てましょう  
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