色彩

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  白い壁 白い床 黒い影 灰色の窓の外   赤い貴方の唇だけが 私が理解出来る唯一の色彩   孤独や病への恐怖には馴れた 単調過ぎて意識が狂いそうなだけ   早く枷を外して自由を与えて 私は此処で嘆いて居るよ? 人工の酸素よりも自然な空気が欲しい 痛いだけの注射よりも上辺の慈愛が欲しい 腕も鎖も千切れそうだよ?   無機質しか周りを囲ってくれないのなら 私だって生きて居ないに等しい 異常無しなんて嘘でしょう ドクター、ちゃんと私の目を見て   それでも私が異常じゃないと云うなら 次にドクターが検診に来た暁に 貴方を噛み殺して逃げてしまおう
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