ー第一章 朔詠閉話ー Ⅰ

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 私、千堂美羽はこのロンドンの大学に留学している。  普通の15歳と言えば、高校生に成り立てで『ワクワク』しているのだろうけど、私には程遠い景色だった。  大学といっても普通の大学では無い。  『魔法』。  過去の神秘と言える代物を私は学んでいる。  普通の人が聞いたのならバカにするだろうが、実際在る事なのだから仕方が無い。  私は特待生中の特待生と言う事でとんでもない優遇をされている。  ロンドンの一等地に洋館の執事&メイド付き、なんて何処のお嬢様だろうか。  勿論、貰えるものなら貰っておくのが私な訳だが…… 「美羽様、御学友が御見栄になりました」 「ありがとう。レムリア」  彼はレムリア・イン・ハートロック。この家の執事長だ。  私はレムリアと呼んでいる理由は単に長い名前が面倒なだけだからだ。  ここら辺は兄には見せたくない一面では在る。  ちなみに、レムリアは私のボディガードも兼ねている。強さの度合いで言うと、単純な戦闘力で私の二倍か三倍はあるだろう。  まぁ、私の戦闘力を知らなければ意味のないことだ。武術の流派は、何やら彼の父が開発した武術で、【ハートロック流 金剛唐手】というらしい。
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