世界一幸せな君と僕と!

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  【アルビノ】 メラニンの生合成に係わる遺伝情報の欠損により、 先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患、 ならびにその症状を伴う個体のことである。 眼皮膚白皮症ともいう。 みなさんは、ご存知だっただろうか? アルビノのことを。 まぁ滅多にいないので、知らなかった人が多いかもしれません。 上記を簡単に言うと 突然変異で、目が真っ赤で髪が真っ白な人 のことです。 僕はイタリア人で、母はブロンドの髪に青い瞳。 父は、黄緑の髪に緑の瞳です。 大好きな両親に似ていない。 そのうえ、気持ち悪い。 虐めにだって、沢山あってきた。 だから僕は、僕が大嫌いでした。 けど、 それを覆した人がいた。 『カッコイイー!』 彼女は本当に、心の底からそう言っていました。 目を輝かせ、僕のコンプレックスである真っ白な髪や真っ赤な目を見る。 ああ…この人は違うんだ。 この人は他の奴らなんかと違って、僕を真っ直ぐに見てくれる。 そう思うと嬉しくて嬉しくて堪りませんでした。 恋が芽生えたのかもしれません。 高鳴る心臓。 これは初恋で、彼女とは初めて出会ったはずなのに まるで何百年も前から恋をしていたような… そんな感覚に陥った。 彼女がけらけらと笑うと、余計に。 何故? 何故こんなにも、デジャヴを感じるんだ? そして何故、こんなにも… 愛おしくて 悲しくて 嬉しくて 幸せで… それは彼女も同じだったらしく…。 僕の腕の中で泣きながら笑っていた彼女が、とても愛おしくて堪らなくて… 僕は大泣きしてしまった。 理由はわからないけれど…。 魂が、泣いていたのかもしれない。 それで何故か納得できた。 .
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