絶対君を守ってみせる!

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  「わかった!俺、すっげー美味い卵焼き食って、幸せなんだ! うんうん。そうに違いねぇ!」 「…」 蒼が唖然とした顔で俺を見る。 その目には、呆れた感じも含まれていた。 な、何で? 「優くーん!」 「あ?麗華、亜矢?あれ?女子も運動場?」 「そうだよぅ?どうしたの?いつもならそういう情報は一番早いのにぃ」 「最近変っぽいよ、優。なんかぁ、ぼーっとした感じ?みたいなぁ」 「え、マジ?」 「「うん」」 隣で蒼がポケットに忍ばせていた棒付きの飴を舐め出す。 蒼は極度の甘党だ。 俺は頭を掻く。 「そーかなぁ」 「そうだよ。つか、ちょ、マジ真剣心配なんだけど」 「麗華もぉ、心配だよぅー」 「一昨日から誰も抱いてないらしいじゃん」 「溜めるとぉ、体に悪いしぃ、麗華、してあげよぅかぁ?」 「いや、悪いけどさ」 「何で?」 「あー、約束してるんだよ。渡辺さんとさ。他の子とは縁を切るって」 「「はぁ?」」 「それじゃ、俺もう行くから」 ひらひらと手を振り、集合場所へと歩いていく。 二人は呆然と、立ち尽くしていた。 「…ねぇ、麗華」 「…うん、亜矢。他の子も呼ばないとね」 二人はどす黒いオーラを漂わせていた。 .
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