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「本当はいいやつなんだ」
「毎週日曜に来る」
「あの女は止めとけ」
「マジになっちゃいけない」
彼女を形容する言葉達は、僕の中でパズルのピースとなり、浮き上がってきた。
本当の彼女。
本当のローズ。
自分でも、
彼女への好奇心がフツフツと、湧いてくるのが分かった。
うわさの、その向こう側にある真実。
キラキラと僕を誘惑するそれらは、一体どのような全体像を僕に見せてくれるのか?
次の日からも、啓太とは何度となく顔を合わせたが、
あの日以来、彼女の話題が出てくることはなかった。
まるで避けているかのように。
啓太も、彼女と……ローズと、何か関係があるのだろうか?
一体、ローズの何を知っているのか?
考えれば考える程、知りたくて仕方なかったが、
正直言って、自分から切り出すのが怖かった。
どんな話しが出てくるのか。
まだ彼女を受け止める自信など、これっぽっちもなかったが、
少し離れたところから見つめていたい。
それが僕の本音だった。
その為には……
次の日曜日。
それがキーワードだ。
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