夜がくる

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日曜日。 僕は一週間前と同じ駅に来ていた。 啓太に連れられ、降りた駅だ。 記憶を辿って歩く。 改札を出て、確かこっち。 橋を渡って、あの赤い看板を左だ。 自然と足早になる。 一人で無事着けるのか? 一人で浮かないか? 「先週だって、十分浮いてた」 小さく呟く。 次は、確か…… あ、あのコンビニを右だ。 鼓動が早くなる。 もう少し。もう少し。 怖いくらい静かな遊歩道を横切って、 最後の角。 この郵便局を曲がると……!! 「…啓太」 ゴールのハコの入り口をふさぐように、啓太が腰を下ろし、片手にビールを持ったまま、タバコを吸っていた。 「やっぱり来たか」 大きな溜め息。 「お、お前こそっ! 来るんなら、一声掛けろよ!」 ……はぁ。 また溜め息。 「近くにいいバーがあるんだ。 それからでも間に合うだろ? 付き合え」
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