珠磨かざれば

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才能は誰にも与えられるもの? それとも選ばれた者だけにしか与えられない、神のえこひいき? その問いの答えを私は知らない。 ただ言えるのは、望めば与えられるような安価なものではないという事だけ。 夢を諦めきれない者達はこの『才能』という言葉に踊らされ一喜一憂する。 傍から見ていたらその足掻く姿は不格好で、痛々しくて見ていられないんだろう。 でも限界なんて他人が決めるものじゃない。 心折れるまで、手足がちぎれて息が止まるまで。魂の限りに頂を求め続けるその泥臭い生き様は、何より美しいのかもしれない。 人に認められずとも、自分だけが知るオンリーワンの輝き。 納得できるまで、魂さえも枯れ果てるまで精一杯やりきればいい―――
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