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――ザブッ!
俺は渾身の力を込めて、羽毛の間に太刀を突き入れる。
金属音を響かせながら、深々と肉に沈む『鬼切丸』。
蒼黒い血飛沫が上がり、俺のコートを濡らしている。
「しゃあっ!」
気合いと共に太刀を引き抜くと、一際激しい血飛沫が宙を舞い、ハルピュイアの絶叫が鼓膜を震わせる。
――次!
振り返った俺の視界に、ハルピュイアの脚が飛び込んでくる。
節くれだった関節。
鱗のような皮膚。
鉤状に鋭く曲がった爪。
ハルピュイアは、ナイフのように鋭利な鉤爪で俺をバラバラに引き裂こうと、翼をはためかせながら上から脚を振り下ろす。
――!
俺は、無意識に下から太刀を跳ね上げる。
!!!!!!!!!!!!!!
再び響きわたる絶叫。
跳ね上げた太刀は、一瞬速くハルピュイアの脚に届いていた。
爪と爪の間、つまり節くれだった指の間に太刀が食い込み、骨の上で軋んでいる。
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