古代神降臨

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弱々しい叫びを挙げて攻撃に怯えるハルピュイアだが、足元が覚束ないらしく無様に床を這い回るだけだった。 !!!!!!!!!!!!!! ドンッ。と鼓膜を圧迫するような衝撃。 二頭が同時に放った、見えない刃が俺を襲う。 俺は目を閉じた。 魔力を使った攻撃だったなら、同じ仲間のハルピュイアには耐性がある筈なのに、コイツはレジストする事が出来なかった。 だとすれば、これは物理攻撃だ。 ……カマイタチ? 翼による強力な風圧が、気流と気流の間に真空の刃を作り出したのだろう。 ……目に頼っても駄目だ、感じろ、翼の動きから気流を読むんだ! キィン。と、太刀の振動が強くなり、外界と意識を遮断する。 脳裏に弾ける真空の白刃。 その軌道は複雑に交錯するが、俺に向かって迫っている事に違いはない。
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