古代神降臨

68/93
前へ
/904ページ
次へ
……ィィィィィィン。 鬼切丸の共振音はより強く、より高くなっている。 金属的でありながら、全く不快ではない。 鈴の音のような澄んだ響き。 まるで謡っているようだ。 ハルピュイアの体躯を利用して高々と跳んだ俺は、空中で躯を入れ替え、天井を蹴って方向を変える。 肩に担ぐようにして右上段に太刀を構え、頭からハルピュイアへと突っ込む。 落下のスピードと、蹴りの反動を太刀に込める! 狙いはハルピュイアの上半身だ。 目障りな伯爵そっくりの再生部分。 ――ギィン! 火花を散らして、ハルピュイアの肉を断つ鬼切丸。 鋭く強靭な刃は、展開した障壁魔法陣ごとハルピュイアの上半身の切り裂いたのだった。 !!!!!!!!!!!!!! 苦痛に顔を歪め、怪鳥のような甲高い叫びを挙げるカリオストロの分身。
/904ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25845人が本棚に入れています
本棚に追加