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「ひぃっ!」
さっき吹っ飛んでいったはずのおたまこと飯田 鉄三が突如現れ愛音は驚きのあまり奇声をあげる。
神は「やぁ」と朗らかに挨拶する物体を呆然と見ていたかと思うといきなり叫んだ。
「おたまーっ!!」
「龍なのだ、龍」
おたまはもはや完全に定着しているおたまじゃくし説をやんわり笑顔で否定する。
「生きてやがったか……、チッ」
「ぅわあっ! 無礼者ぉっ!! なのだ!」
辛辣な言葉への飯田 鉄三の抗議は聞き流され、さらには顔が崩れそうな勢いで踏みつけられた。
「説明すんならとっととしろ」
「この扱いは酷いのだ……」
静かに涙を流す鉄三の頭から足がどけられると、再び彼は浮遊する。
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