紅茶の国

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男は予想外の答えに目を丸くしていた。(それもそうだろう、アリスが今いる場所を見てみると全く持って珍しい、アリス以外の奴が同じように答えるなんて有り得ないんじゃないかと言える程の答えが返って来たのだから。しかもアリスはこの上なく真剣だ) 男は、あー…とかうー…とか唸ってからアリスを見た。 「確かに見ようと思えば見えるかもしれない。ただね、お嬢さん。ここは皇女さまが作ったピクニック用の草原なんだよ。」 「まぁ、それって凄く素敵。ここでサンドイッチとか熱いココアを飲みながら仲良しの友達とお話したら最高に楽しいでしょうね。」 「おや、なかなか話の分かるお嬢さんじゃないか。皆はわざわざ名前の上にピクニック用なんてつけなくてもいいんじゃないかと言うんだよ。いや、なかなか話の分かるお嬢さんだ。ただ、一つ気に入らない表現がある。」 「気に入らない表現?何かしら?」 アリスが首を傾げて見せると、男はそれはね…と口を開いた。
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