1話ヒーローは傍若無人

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『仕方無い。日も暮れてしまうし、次の町で一泊だ!』 男はしぶしぶといった表情で言った。 『やった。今日は野宿じゃないんですね~!』 目を輝かせるメイド。 『おうよ!たまには宿のベットもイイだろう。セリカっ、次の町までどの位だ?』 『少々お待ちを…。約4公里デスかね。』 『4公里か。後小一時間てところか…。』 アゴに手をやり、何か考える男。しかし、すぐに考えがまとまった様である。 『よしセリカ、俺は荷台で寝てる。ついたら起こせ!』 『は?寝るんで?』 『応。悪いか?』 『いや、でも。』 『ん?』 『その、マリアちゃんが寝てますが?』 『問題ない!一緒に寝るだけだ!』 『このド外道!』 『たわけ!俺様がチビッコをどうこうする訳無いだろ!!』 『どうだか…。』 『セリカ、お前にはキッチリお仕置きが必要な様だな~!』 男の目が妖しく光るのをセリカは見逃さなかった。途端に、顔色が青くなる。 『あ、冗談デスヨ?』 ガタガタ… 『問答無用!』 『ひ、ひいぃぃ~!』 ………。 ……。 …。
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