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『まあしかし、防壁を破壊したのは悪かったな。』
『…。』
『…。』
2人の衛兵は心底落ち込んでいる。
『まあそう落ち込むな!最初に言ったろ?獣の肉をやるからって。』
『あんまりだよ騎士様!鹿やイノシシを売った所で、修理代も出やしない!』
本気で泣きそうな衛兵にヤレヤレといった表情を見せるクレイ。
『誰が鹿なんて言った。表を見てみろ!』
『?』
衛兵達は顔を見合わせて立ち上がり、外へ歩き出す。さっきまで正座だったので、フラフラだが。
『おわっ!まさか!?』
『信じらんねー!獲物って…。グリーンドラゴン!!!?』
『どうだ貴様等!ドラゴンなら修理代位何とかなるだろう?』
『修理代どころか…。』
『余った金で一ヶ月は生活出来そうだ。本当に頂いてよろしいんで?騎士様?』
『もちろんだ。更に、壁を壊したドラゴンを君達が退治した事にしたまえ。』
『有難うございます!最初は破壊神かと思ったけど、今は聖職者に見えます!』
衛兵の熱い眼差しを受けて、気分を良くしたクレイは堂々と町へ入っていった。
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