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これは夢だ。
そうに違いない。
見たことのない室内は木を基調にしてシンプルに整えられていた。部屋の中には小さなベッドが5つ。
もちろんその数だけ人型に膨らみ、いくつかはもぞもぞと動いている。
「……っで!」
引っ張った髪が痛い。
長い、腰程もある柔らかい金髪。細くクセのない髪を摘むと、艶やかな光沢を放っている。
突然の体の変化に戸惑って首を捻りながら今までの記憶を掘り起こす。
なかなか思い出せずにいたものの、驚愕から醒めてみると案外浅い所にあった。
「えーと、ゲームの中にはいっちゃった……?って、嘘だろ?!」
当たり前の事だが、空気に裏手ツッコミパンチをいれても状況は何も変わらない。
まだ混乱から抜け出せていないらしい。
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