目覚めと出会いと響く声。

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 戸惑ったような微妙な雰囲気が理解出来ずに首を傾げる。  確かに俺も実際にダイブするのは初めてだけど。     「正直に言おうか。私には何が起こっているのか全く理解出来ないのだが」          …………え。   「何、言ってるんだ…?」   「何と言われても、そのままだよ。先程まで私はゲームをしていた筈だ。しかし突然見知らぬ場所にいる。君はこの現象について説明出来そうなので尋ねているのだが」      まだ開発中のこのゲーム。今回は新機能搭載という事でゲーム業界のみならず通信、医療の世界からも多大な興味を寄せられている。  すなわち、ライバル社に情報を盗まれないように当然の事ながら関係者以外への流出がないように気を付けていた。    そう。  死ぬほど気を使っていたのに。      
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