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甘奈は誰かわからないがお姫様だっこされていた
「あの…」
甘奈が言うとそいつは甘奈を下ろした
「助けてくれてありがとう…
で、あんたは誰?」
甘奈が聞くと
男は顔を覆っていた布を取った
甘奈はその男を見て驚いた
「え!ヨウさん!?」
甘奈を助けたのはヨウだった
「お前がまだ帰ってなかったからお前の居場所を風に聞いたんだ
そしたら…
なんであそこにいた!?」
ヨウが問い詰める
「木陰で寝てて
起きたら彼処にいたんだよ
あたしだって知らなねぇよ!」
甘奈は言い訳を言う様にヨウに言った
「彼処は…質影と言って
俺ら木陰(コカゲ)とは敵なんだ
甘奈何かされたか??」
ヨウは険しい顔で甘奈に聞く
「何もされてないけど…
なんかあたしは窮地の秘密を知ってるらしい
だからあいつん床で働けって…もちろん断ったけ…ど……」
甘奈はまた憎しみが蘇り
拳に力が入る
「………。
そうか…お前を一人にしたのが間違いだったな…」
「え?…ヨウさんなに言って…っ!きゃ!?」
ヨウが甘奈をお姫様だっこして
軽々と木の間を飛ぶように走り出した
教えろ~と駄々をこねる甘奈を無視し
すぐに屋敷に着くとお風呂に入れとヨウに言われ無理矢理放り込まれた
「もう意味わからん!ヨウさんは何を知ってるんだろう…」
ブツブツ言いながら溜めてあった湯船に足を入れる
「あ~気持~♪
」
ヨウさんっていい人だよな…
助けてくれたし…
誰かに優しくされるなんて初めてかも…
ブクブクブク
甘奈は急に照れ臭くなりお湯の中にもぐった
その頃
ヨウは浴衣に着替え
月が綺麗に見える屋根の上にいた
「まだ早いと思ったが…明日にするか」
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