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昔は山奥に住んでいたらしい。 祖父も祖母が、まだ元気だった頃は、多摩の辺りは人気がなく、そこにこじんまりとした村を作って、仲良く暮らしていたらしい。 奴等がやってくるまでは、平和な世の中だった。奴等は大きな機械を使い、祖父や祖母たちが作った村を、壊して行った。 その頃の父はまだ若かった。村のみんなは必死になって、奴等に止めてくれと言ったらしいが、奴等はみんなを無視して、みんなの家を破壊して行ったらしい。 もし生きていたら俺の叔母になる、父の妹は、その時に家と一緒にペシャンコに潰されたらしい。 すぐに祖父が叔母の足を見つけ出したが、それはもう胴体と繋がっていなかったらしい。まだ生まれて三ヶ月ほどだったそうだ。
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