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祖父と祖母は父を連れて、都心の方に逃げてくる途中で、奴等が仕掛けた罠にはまって、殺されたらしい。 父は必死で助けようとしたが、祖母に止められ、一人で逃げてきたらしい。 途中で木の実を食べたり、川の水を飲むくらいで、休みはほとんど無く、父は野山を飛び回り、上野まで逃げてきたそうだ。 上野の街はもう、どこも奴等が居て、父は隠れるようにしながらゴミをあさり、時には虫だって食べていた。 そんな中、母と出会ったらしい。 母は父の隣の村に住んでいたが、父と同じく一人になってしまい、上野まで逃げてきたそうだ。 父と母は恋をした。 しかしこんな世の中じゃデートもできやしない。生きていくので精一杯だった。
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