120人が本棚に入れています
本棚に追加
何分話しただろう。
空がうっすら明るくなってきた。
『…じゃあね父さん。会える日を、楽しみにしてるよ。』
すごく嬉しそうに振り向いた吾郎の目に映ったのは、じっとこちらを見つめる4人だった。
『…とにかくよかったな。やっと父さんに会えるんだろ。』
中居が優しく微笑みながら、言った。
『うん、ホント安心した。…あっごめん、待たせちゃって。』
吾郎はやっと、夜が明け始めたのに気がついた。
『いいよいいよ、久しぶりにお父さんと話せたんだし。』
『そういう、ホントよかったね吾郎さん。』
吾郎の肩を叩きながら、慎吾と剛が言った。
『まっ慎吾も無事に帰ってきたし、吾郎の父さんも近いうちに帰ってくんだから、お祝いに飲むか!!』
木村が眩しそうに朝日を見ながら、4人に問いかける。
『おっいいねそれ!!』
『行こ行こ!!ほら早く早く!!』
吾郎の背中をグイグイ押しながら、慎吾と剛が木村と中居を追い越した。
『吾郎押されすぎ、転ぶなよ~。』
木村が笑いながら後を追っかけ
『おい、お前らが主役じゃないんだぞ!!』
中居が一番後ろから追っかける。
すっかり夜が明けた町の中に、5人は消えていった。
最初のコメントを投稿しよう!